低GI食品が良いと言われるのは何故?

先日行った健康相談教室で「ドクターズチョコレート」のご紹介しました。

『GODIVAと同じ最高級ベルギーチョコレート100%使用、おいしさに加え砂糖不使用でも低カロリー甘味料「マルチトール」を使っているため香り高く深い味わいが、低GI食品…』さて低GI食品って何でしょう?

GIとは?

GI(Glycemic Index:グリセミック・インデックス)は食後血糖値の上昇を示す指標で、食べてから2時間までの血液中の糖の濃度(血糖値)を計った値です。

オーストラリアのシドニー大学ではグルコース(ブドウ糖)を100とした場合、食後血糖値が70以上の食品を高GI食品、55以下を低GI食品としています。

血糖値は食べるたびに上昇しますが、健康な人ならインスリンが十分に働いて、食後2時間もすると食べる前と同じ値まで戻りますが、治療をしていない糖尿病の人は、血糖値が低下しません。

また、空腹時の血糖値が正常なため糖尿病と診断されていない人の中にも、食後2時間の血糖値が下がらない「糖尿病予備軍」の人もかなりいるようです。このような人は高GI食品を摂る事で血糖値が高いままの状態が続くと考えられます。

 

何故血糖値が高いままだとダメなのか

糖はエネルギーとなる大切なものですがインスリンによって細胞に取り込まれないとエネルギーとしての役割を果たしません。

血中に多く存在しても意味がなく、細胞に入っていかないという事が問題です。

細胞に入っていかない原因として取り込み役の「インスリンがうまく作られない」場合とインスリンは血中に出ているのに「細胞に取り込む入り口に問題がある(インスリン抵抗性)」場合が考えられます。

糖尿病予備軍にはインスリン抵抗性の場合が多く見られ、糖の吸収のほか脂質代謝も悪く内臓脂肪が溜まり、血圧を調整する機能も乱れるため、糖尿病、脂質異常症、肥満、高血圧…となっていく可能性が高くなります。

低GI食品が良い理由

さて、GIが高い食品を食べると一気に血糖値が上昇するため、健康な人でも多量のインスリンが分泌されたり、分泌が追いつかなくなるということが起こります。糖尿病予備軍の人ではなおさらですね。

GIが低い食品は、糖がおだやかに取り込まれ血糖値の上昇もゆるやかになるため、インスリンも分泌しすぎることなく糖をすみやかに吸収する事ができます。

糖の急激な上昇が起こるとその反動で急激な低下も起き空腹感が襲います。血糖値の上昇は穏やかな方が良いと言われています。

インスリンが血中に出すぎる事を防ぐためにも糖の急激な上昇を抑えるためにも、低GI食品が良いんですね。

一時話題になった「食べ順ダイエット」も血糖値の上昇を抑える食べ方になります。

セカンドミール効果も高い

セカンドミール効果とは、最初にとる食事(ファーストミール)が、次にとった食事(セカンドミール)の後の血糖値にも影響をおよぼすことを言います。

朝食後の血糖値の動きが昼食後の動きにも関係してくるというもの。

ただ朝食に何も食べないとその時の血糖値の上昇はありませんが、昼食後の血糖値はどんな内容の食事よりも高くなりますので3食はきちんと食べてくださいね。

低GI食品を摂取する事を心掛けると、毎食後の血糖値の変動も緩やかにする事ができ満腹感が持続。

知らず知らずのうちに間食を防げ、健康的な身体になっていくのではないでしょうか。