「女性の健康週間」の一環「HATAJOパーティー」で「HATAJOのためのホルモンケア」と題しカレスサッポロ 時計台記念病院 女性総合診療センター長 藤井美穂先生のご講演が有りました。
今回はご講演を拝聴しての私の考えも交えお伝えします。
悩ましい片頭痛は
+LINOの「女性の健康」ページにもありますが、女性は女性ホルモンとともに毎日が成り立っています。
エストロゲンの変動は一生の間にも大きく変動しますが、一ヶ月単位でも目まぐるしく変わります。
今回藤井先生のお話によると女性に多い片頭痛はこのエストロゲンピークが少し下がる時に見られるようです。
すなわち排卵日、月経前〜月経第1〜3日位。
このように自分の身体に変化が起きる事が事前に予測できれば対処もできます。
「今はトリプタン製剤の使用が効果的」と藤井先生のお話。その頭痛は婦人科で解決できるかもしれません。
ただ薬にだけ頼るのではなく生活習慣を見直す事も重要と先生も仰います。
乳がん子宮がんはセットで検診を受けて欲しい
女性のがんで多いのは乳がん>大腸がん>胃がん>肺がん>子宮がん。
このうち働いているうちに罹ってしまうのは乳がんと子宮がん。頸がんなどは30代で多く見られるものです。
早期に見つかると治療も医療費や気持ちの負担も軽くなるものです。
以前の乳がん検診には「触診」が入っていましたが、現在はなくなり「マンモグラフィー」と「超音波」の1年おきの併用となりました。
マンモは極々小さな石灰沈着を、超音波は柔らかい乳腺組織を得意としているのでお互いの長所短所を補います。
先生のお話では、40代のがん発見率が以前の1.5倍となったそうです。
お仕事は忙しいかもしれませんが、検診は是非毎年行くのが良いと思います。
女性が健康で生きて行くために
女性男性両ホルモンは免疫抑制作用も持っています。そのため更年期以降アレルギーが出現する事もあるそうです。
蟻が這うような感覚に襲われたりと皮膚症状の出る方もいます。
エストロゲンが少なくなって出現する症状は人様々ですが、欧米人がホットフラッシュなどの症状が多いのに比べ、日本人はイライラや落ち込みなど精神症状が多いと言われています。
女性のエストロゲン量は55歳で男性と同量、60歳ではなんと男性の半分になってしまいます。
エストロゲンによって守られてきた全身が、それを男性の半分の状態で平均寿命85歳まで生きる女性は、骨や血管の疾患について考えていかなければならない状況です。
エクオールのようにフィトエストロゲン(植物エストロゲン)を積極的に摂る事も一つ、と藤井先生。
更年期障害の治療として用いられてきた HRT(ホルモン補充療法)は、今やガイドラインも新しくなり「女性が健康で生きて行くためのもの」となりつつあるとも仰っていました。
健康を維持するためも「かかりつけの婦人科の先生」を持つ事もも良いかもしれませんね。
働く女性だけではなく、全女性が「ホルモンケア」を心がけて健康で元気で過ごして頂きたいです。