乳がんの事、どのくらい知ってますか?

検診に使われるマンモグラフィー
検診に使われるマンモグラフィー

今週初めには子宮のがんの事を書きましたが、今日は乳がん。

皆さんはどのくらい乳がんの事知ってますか?

12人に1人

30〜60歳代の日本女性が罹るがんのトップは乳がんです。

50年前は50人に1人だったのに、今は12人に1人。

年代別では30代後半から急激に増え、40代後半に最も多くなります。最近では60代前半に再びもう一度ピークがやってくるようです。皆さんあまりご存知ないようですが、閉経後でも乳がんになるんです。

20代でも全くかからないわけでは有りません。遺伝性のがんのなどは若くても発生するので20代のうちから気をつける必要が有ります。

乳がんの症状

早期の乳がんに自覚症状はほとんどありません。

進行とともに次のような症状が出現します。一つでも気付いたら放っておかず乳腺外科を受診し必要な検査を受けましょう。

  • 乳房のしこり(ゴリっと硬い、あまり動かない)
  • 乳房の痛み
  • 乳頭からの分泌(血液が混じったような茶褐色の分泌物)
  • 乳頭や乳輪部のただれ
  • 乳房のえくぼ
  • 乳首の変化(極端に凹む、ひきつれ、左右の高さの違い)
  • 皮膚の変化(赤っぽくなって腫れる、毛穴が目立ち凸凹、熱っぽい)
  • 脇の下の腫れやしこり(神経圧迫での腕のしびれ)

早期発見であれば90%の人が治る

乳がんの進行度はしこりの大きさやリンパ節に転移しているかなどによって5種類に分けられます。

早期発見(0期)と言われるものだと約90%の人が治癒すると言われています。

この早期発見は「検診」で見つかる状態です。

乳がん検診の目的は乳がんの発見だけではなく、死亡率を減少させる事です。

罹る人が多くても死亡率は第5位なのは、早期発見によって適切な治療を受ければ生命に影響を及ぼす事が少ないという事ですね。

早期発見、早期治療は命が守られるだけでなく乳房や脇の下のリンパ節を残せたり、化学療法を行わないで済んだり、治療期間を短くできたり、治療日が軽減したり、社会復帰が早くなるなどのメリットがあります。

 

何も症状がない時に行くのが「検診」。

40歳以上の方は市区町村が2年に一度、費用の一部を補助してくれる制度があるはず。

上手に利用して自覚症状が無いうちから定期的に検診を受けるようにしましょう。