月経シリーズ、先月は月経困難症(生理痛)の治療(こちら)でした。
今回は月経関連の心配事について。
無月経を放置しない
前回も書きましたが、思春期が過ぎ自分が妊娠できる身体であることが確認できたなら、治療として月経を月一回起こさなくても良いのですが、治療をしていないのにこれまで有った月経が3ヶ月以上来ない(続発性無月経)時は放っておいてはいけません。
まず妊娠を疑う。この場合もちゃんと婦人科を受診し妊娠反応検査を受けた方が良いでしょう。
無月経を放置してはいけないのには理由があります。
- 不妊の原因になる
- エストロゲン不足による骨粗鬆症
- 男性ホルモン過剰による多毛、ニキビの可能性
- 視床下部や卵巣・子宮の病気の可能性
若い女性の続発性無月経の要因
過激なダイエットやストレスで続発性無月経になる女性が増えています。
体重を落とすために過度の食事制限を行うのは危険です。
痩せすぎモデルの死亡で世界的にも「痩せすぎ」傾向に歯止めがかかっています。
自分が思っているほど太ってないのが現状。健康的な体型を目指すためにも食事だけではなく適度な運動と組み合わせて。
運動と言えば女性アスリートは記録や成績を伸ばすためさらに過剰な運動をし月経が止まってしまう事が以前はありました。
骨折の危険性などから現在は「女性アスリート外来」が開設され月経を起こしながら体重コントロールをするように変わって来ています。
思春期は10〜18歳と言われます。この間はちゃんと自分の月経を確認する期間。
高校生の過激なダイエットは自分自身でニキビや今後の不調の原因を作る事になるんだという事を知って貰いたい。
お母さんは娘さんの生理の状態に気付いて頂きたいです。
月経の量が多い(過多月経)
お若い方で生理がある数日(一周期)の間の出血量が最も多い日に
- ナプキンの交換が30分おきに必要
- レバー状の塊が混じる
- 貧血症状がある
という場合は婦人科を受診しましょう。
ただし更年期世代の方の月経変化も同様の事が起きる場合がありますので、婦人科に行くと「そろそろ…」とお話しされる事があるかもしれません。
卵巣、その他の病気の可能性
16歳頃までに初経がない場合は「原発性無月経」の可能性があり「続発性無月経」とは明らかに違い検査が必要となります。
また続発性の場合も先ほども書いた様に無月経は視床下部や卵巣・子宮の病気の可能性もあります。
早期卵巣不全や多嚢胞性卵巣症候群、高プロラクチン血症などという病気もあります。
早くに月経がなくなる事は心臓病や骨折の心配もあります。
治療を開始しすると、これらの心配を取り除く事はできます。
いずれにしても月経がいつもと違う事、しばらく来ないなどほ変化を気づける様に、日頃から「自分の生理の状態」を知っておく事はとても重要な事です。