オーソライズドジェネリックとは?

写真は本文とは関係ありません
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3/14に行われた健康相談教室は「ジェネリック医薬品について」でした。

その中で聞いていた皆さんの注目が集まったこちらの話題を取り上げます。

ジェネリック医薬品とは

世の中に浸透して来た「ジェネリック医薬品」は価格が先発医薬品よりも安価です。

医療費の増加を抑えるためにも切り替えが呼びかけられています。

価格が安いのは先発医薬品の特許期間の満了後に他メーカーが製造・販売するため、開発や研究の費用を抑えられるためで有り、有効成分や用法・用量に違いはありません。

行わなければならない試験などもきちんと行っており、多くの薬局が流通の滞ることのない問題のないジェネリック医薬品の購入を行っています。

先発医薬品に対し工夫する事は可能で「粒が大きい」「味が美味しくない」「色がドギツイ」などの先発医薬品に対して小さくしたり、美味しくしたり、色を変えたりという改良は認められています。

そのため中に入る添加物などが変わる場合があり、これを嫌がる患者さんも多い事は確かです。

また外用薬(湿布や塗り薬)は基材が変わる事で貼り心地や塗った感触、剥がす時の感じが変わるためこちらも変更を嫌がる方がいらっしゃいます。

副作用に関しては先発品、ジェネリック医薬品に関わらず出現してしまう確率は同等と言えます。

オーソライズドジェネリックとは

オーソライズとは「権限を授けられた」「公認すること」といった意味が有り、そこからオーソライズドジェネリックは「先発医薬品を製造販売する製薬会社から特許権の許諾を得て、後発医薬品メーカーが販売するジェネリック医薬品」ということになります。

通常ジェネリック医薬品が先発医薬品の特許期限満了後の10年後から発売されるのに対し、特許が切れる前に発売することが可能です。

有効成分以外の原薬や添加物、製法も含めて同じ、つまり先発医薬品と同じ作り方をしたものが「オーソライズドジェネリック」と言えます。

中には製造ラインまでもが同じというものもあり、それに関しては先発品と全く同じと言えるのではないでしょうか。

今までのジェネリック医薬品よりもさらに先発品に近くなり、ほとんど(全く)同じ薬なのに価格が安いのが「オーソライズドジェネリック(AG)」と言えます。

選ぶのは患者さん自身

今回の健康相談教室でも「先発品じゃなければ効かなかった」という理由からジェネリック医薬品に変更していない患者さんも多くいらっしゃいました。

話を聞いて「(先発品と)全く同じなら安心ね」と話される方がいらっしゃいました。

実際の所は分かり兼ねますが、薬の効き目には心意的要素が絡んでくる事も有り「いつもと違うものは効かないかも…」と思って飲むと血圧薬など自己計測するものは良い結果が出ない場合もあるかもしれません。

ご自身の飲んでいる薬にオーソライズドジェネリック(AG)が有るかどうかは窓口の薬剤師に聞いてみると良いでしょう。

処方された先生が処方箋「変更不可欄」にチェックを付けていなければ変更可能です。

多くの先生はジェネリックへの変更を認めチェックを入れていない場合がほとんどです。

また今は「一般名処方」と言って薬の成分名で処方されている場合もあります。

ご高齢の患者さんは「先生が良いと言ってるなら…」と変更する事に先生の許可を得ようとなさいますが、先生はこの時点ですでに許可していると言えますね。

先ほども書いた様にジェネリック医薬品にすることにより飲みやすくなることもあります。

また一度ジェネリック医薬品に変更して「元の先発品の方が良かった」と思えば元にも戻せます。

外用薬などは使用感が良くなければご自身で処方される先生に先発品を指定される患者さんもいるくらいです。

選択するのは患者さん自身という事ですね。