何故40歳から身体を考えなければならないのか

先日「40歳からのからだケア MENO」が取材を受けました。

何故「40歳から」なのか?何を気を付ければ良いのか?

生きていくのに必要なものから衰える

筋肉は加齢とともに変化し、姿勢を維持する筋肉から退化していくようです。
立つために必要な(生きていくのに必要な)筋群ほど減りやすくなっていきます。
動物的寿命(50年)に見合った身体の作りとなっているのか、果たすべき役割が終盤に入ると急速に身体が衰える仕組みとなっているようで、筋肉も50歳を過ぎると衰えに加速がかかるようです。
女性は更年期(閉経はやはり50歳)を境に骨密度も低下するため姿勢の変化も早く現れます。
できれば筋肉や骨にしっかりと負荷をかけられる40〜45歳から日常的に鍛えておく必要があります。
加齢によって落ちやすいものに脊柱起立筋、腸腰筋、大腿四頭筋などが挙げられますが、これら筋肉は肩甲骨と股関節の周囲に位置し、筋力ばかりでなくこの二大関節や脊柱が柔軟に大きく動き、その可動域を維持することが美しい姿勢の維持につながります。

一箇所の筋肉を鍛えれば…というものではなく全体にバランス良く筋肉を動かし、関節も柔軟性を持たせ可動域の広さを維持することが大切です

ホルモンバランスが変わってくる

30代後半から40代にかけて今までと違い疲れが取れない、疲れやすくなって来た、と感じる事があるかもしれません。

疲れるからと休んでいては、筋力は落ちるばかり。

筋肉が落ちていくと筋肉によって動くリンパが滞り、疲労物資が溜まり血液循環が悪化もします。

血液循環が悪化する事で冷えにも繋がります。悪循環ですね。

30〜40代「さあ、運動するぞ〜」と意気込んでスポーツジムで激しい運動をしても、かえって疲労感が増すばかり、という事もしばしば。

そんな人は思った以上に筋力が落ちていたり脊柱のカーブが変わっていて、運動による刺激に身体がギブアップしてしまいっているからです。

運動をあまりした事がない人や最近は全く動いてないなというブランクのある人は、急に激しい運動をする事は避け少しずつ身体を鳴らす必要があります。

すぐに筋肉をつける事を考えず、まずは筋肉ならし、その後は維持を目標にすることから始めましょう。

ちょこちょこ動こう!

日本人は座っている時間が一番長いという統計結果があります。

わざわざ体操教室などに行かなくとも、日常生活でちょこちょこ動くと常時筋肉への刺激となります。

エスカレーターを使わず階段、用事を言われたらすぐ立ち上がり仕事処理、コピーを頼まれたら率先して取る、職場の一駅手前で電車を降りてウォーキング、トイレに行ったらスクワット…。

座った姿勢から立ち上がるという行動が最も筋肉に大きな刺激を与えます。チャンスと思いどんどん立ち上がりましょう。

これらの積み重ねで自然と筋肉が維持され、増やす事も可能になります。

また、この様なちょこちょこ立ち上がるという行為は生活習慣病も改善するというデータがあります。

高血圧、糖尿病、コレステロールの上昇…50歳近くなると出現する疾患を未然に防ぐ手立てにもなります。

心の充実も身体は感じ取る

かと言って一人黙々と…は辛いもの。

仲間がいる事で励ましまう、笑いあえるという事は心のリラックスに繋がり身体にも影響を与えます。

体操やヨガ、水泳、卓球、ダンス(もちろんフラも!)など身体を動かす趣味の教室に行ったり、カラオケ、絵画、などの習い事で心を充実させ、行き帰りは歩いてみるのはどうでしょう。

お子さんが小さいうちは思うように行かない事もあるでしょう。その時はお子さんに集中!子育てという時間を大切に。

大変な時間もいつまでも続くわけでは有りません。そのうち子供の方から離れて行って寂しい思いをする日が来てしまいます。

「空の巣症候群」にならないように、好きなことを少しずつ続けて行く事もまた身体だけでは無い「40歳から考える」その後への準備かもしれません。