健康でいるためには自分の口から食事が摂れ、自分の足で歩ける事が大事。さらに「自分で排泄出来る事」も重要です。
排尿や排便が正常の状態を表す言葉を英語で「コンチネンス」と言い、コンチネンスケアは失禁の予防・治療・ケアだけではなく尿や便が出なくて困るといった排泄障害の対処など、気持ちよく一人で排泄出来るようにケアしていく事のようです。
排泄はいろいろな意識や動作の組み合わせでできています。
尿意・便意を感じる、トイレ・便器を認識出来る、下着をおろす、便器に上手に座る、後始末をする、衣服をつける、トイレを出て部屋に戻る…何気なく行っているこれらの行動は認知機能に障害が起これば出来なくなります。
トイレまで移動し、便器に背を向け、便器の正しい位置にしゃがみこむ、立ち上がるなどは運動機能が衰えると難しくなる行為です。
便器に正しく座っても膀胱・尿道・肛門、直腸の機能に異常があれば排尿・排便は出来ません。
コンチネンスケアを考えるうえで、どの機能が劣っているのかを把握する事が重要となってきます。
運動機能の衰えで排泄がうまくいかないのであれば、手すりを補う事でスムーズな動きが取れ、気持ちよく一人で排泄が可能になる場合もあります。
便秘がちであれば食事を見直してみることでスムーズな排便が可能になる場合もあります。
排泄の障害だからと言って膀胱や尿道にばかり気を取られず、どの部分なのかを見極める事が必要です。