こころのクセ

日本更年期と加齢のヘルスケア学会オンライン研修会、文京学院大学保健医療技術学部看護学科教授 藤本薫先生の「更年期女性のストレスマネジメント」を拝聴いたしました。その中から少しだけ。

更年期女性を取り巻く環境

国民性によるものでしょうが日本は女性の無償労働率が諸外国に比べて高いそうです。

家事や介護や子育ては女性が頑張る事が多い。

更年期女性の8割が仕事をしている割に家事・育児・介護を担っている割合が多く、さらに現代では経済的な不安やDV問題などさまざまなストレス要因が存在しているようです。

ストレッサーに対して

生活の中で色々なストレス要因(ストレッサー)に遭遇した時、自分の対処能力を超えていると感じると心や身体・行動にストレス反応(イライラや落ち込み、過食、頭痛などなど様々な症状)が出て来るようです。

ストレッサーはごく普通に日常生活にも存在し「寒い」「暑い」などの生活環境、「火事」「事故」などの外傷性、現実に遭遇してなくても「あ〜なるんじゃないか」「こうなったらどうしよう」と考える心理的なものもそうです。

ストレス学説を唱えたハンス・セリエ教授は「ストレスは人生のスパイスである」と言ったそうで、ストレスを受けてもそれをうまくコントロール出来れば目標達成などプラスに働く事がありピリッとスパイスとなると言う訳ですね。

しかしストレスの程度や種類、受け止める個人の性格やその時の状態でうまくコントロール出来ないとストレス反応が出たり健康障害など出て来る場合もあるようです。

ストレッサーに対する処置としては、①問題を解決②ストレッサーの無い環境を作る③考えない(楽しい事に集中する)などがあるようですが、実際問題として最初の二つはなかなか難しい事も多いですよね。

事実の捉え方

ではどうするか。

「ストレッサーをどう捉えるか」でストレス反応を抑える事は可能のようです。

国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター長の大野裕先生の著書「はじめての認知療法」によると、事実をどう捉えるかには思い込みやべき思考、自己批判など「こころのクセ」があるようです。

「こころのクセ」で苦しくならない為には「冷静になって考えてみる」「視点を変えてみる」「これまでの経験をもとに振り返ってみる」などが有効のようで、クセに縛られないようにする事が大事。

そして否定的にならず肯定的(ポジティブ)に捉えてみると良い結果が生まれて来るかもしれません。

それでも反応が出ちゃったら

私は若い頃無意識にストレスに気付かないフリ⁈をして1ヶ月後位に身体に異変が起こるタイプでした。

そんな風にストレス反応が出てしまったら。

そんな時は休む、寝る、美味しいものを食べる、運動する(ちゃんと先生が言ってます)。

誰かに聞いてもらう、泣ける映画を見るなど感情を表現・発散させる。

心身をリラックスさせる。

リラックス法はたくさんあります。日頃からいろんな事にチャレンジして自分にあったリラックス法を見つけておくと良いですね。

そしてそれは一つとは限りませんし、一般的に言われる物でなくてもあなたが癒されリラックスできるならそれでOK。

ここでも「べき思考」(〜であるべき)に囚われずあなたのリラックス法で乗り切りましょう。