イソフラボンは奥が深い

またまた日本経済新聞「元気の処方箋」、今回は6/10のコラム。

イソフラボンは奥が深い

上の新聞記事にも書いてありますが、大豆成分は女性ホルモン・エストロゲンと形が似ているため、身体の中でエストロゲン受容体(くっ付いて力を発揮する部分)に結合し女性ホルモンのような働きをします。

昔からその成分は分かっていなくても「大豆は身体に良い」とずっと言われて来ました。

近年研究が進み、大豆の発酵食品である味噌や醤油に含まれる「アグリコン型イソフラボン」はすでに身体に吸収されやすい形になっている事がわかっています。

良く口にする納豆や豆腐、豆乳のイソフラボンはその一つ前の「グリコシド型イソフラボン」のため、腸内細菌によって「アグリコン型」に形を変えないと吸収は難しく、そのため大豆製品をたくさん摂っているのに身体に良い効果を感じられない人もいるのはこのためです。

味噌や醤油は「塩分」も考えなければならず、また調味料であるためそれほどたくさんは摂れないですよね。

さらに腸内細菌は個人個人で持っているものが違うため、同じものを食べても上手に形を変えられる人とそうで無い人は出てきます。 

最強のイソフラボン

さてここ10年位話題となっている大豆スーパー成分「エクオール」は吸収の良い「アグリコン型」の中の「ダイゼイン」がさらに特定の腸内細菌で形を変えたもの。

女性ホルモン・エストロゲンに最も似た形であるためその女性ホルモン作用はイソフラボン中最強!と言われています。

アジア圏は古代から大豆発酵食品や大豆製品への馴染みがあるためエクオールに変換できる特定の腸内細菌を持つ人の割合は50%と言われています。

しかし馴染みのない欧米人はエクオールを作れる人の割合は20〜30%。

日本でも味噌汁や納豆から縁遠い若い人は欧米人並みと言う結果が出ています。

私はエクオール作れるの?と言う人は検査キットも出ています。お試しあれ。

エクオール産生腸内細菌を全く持っていない人はどう頑張ってもダイゼインからエクオールは作れませんが、多少でも持っている人は育て方次第で増えてはいくようです。

そして日頃から大豆製品を食べる事でエクオール産生量も増えていきます。

サプリメントもある

先生のコラム中にもありますが今はエクオールを直接摂れるサプリメントもあります。

閉経後女性ホルモンが少ない状態のままの女性にとってその代わりとなるイソフラボンは多いに歓迎すべき物質。

近年乳がんの発生率にも関係していると言われているエクオール。

食事を見直すほかに手軽なサプリメントも良いかもしれませんね。